戀愛物語
  
「どうして」

気がついたら、吸い込まれそうな瞳の主に問い掛けていた。

「昨日は、あんな…」

みなまで言わずとも、巡には十分伝わるだろう。
しかし彼は何も答えない。黙ったまま、こちらを見ているだけだ。
それ以上みことも言葉を続けられず、沈黙がおりる。
けれど不思議と、居心地の悪さは感じられなかった。

何故なんだろう。
わからないことが多すぎて、みことの頭はすでに許容範囲ぎりぎりだった。
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