戀愛物語
そしてついには、全く理解できない返事が耳朶に響く。

「したかったからした」

「…………………………え?」

決して軽い口調ではない。
むしろ素っ頓狂な声を上げたのは、みことの方だった。

「みこと」

名前を呼ばれ、我に返る。

「昨日、俺がお前に言ったことは、覚えているか」

今度は巡が質問を返してきた。
昨日の、言葉。

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