戀愛物語
そして瞳に広がった光景に、瞠目する。

「でも、悲鳴を僕とは関係ない場所に吐き出すのは勿体無いな…」

笑って、いた。
白い髪が日にあたって輝き、風に揺れている。
遡羅は笑っていた。嬉しそうに、本当に。
心からの優しい、微笑みだった。

「どうせなら、僕の口の中で叫ばない?」

そう言うと同時に、遡羅の顔が近づいて来た。
呆然としたみことは抵抗が出来ず、深く口を塞がれた。
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