千変万化の剣
シン国



「そいつらを殺れ。」


シバイが命じた。


「くそっ!

どうすりゃ良いんだ!」


「諦めて、抵抗せずに死ね!」


「妾は諦めん!」

「私もだ。

諦める要素が見当たらん。」


「往生際が悪いのは人間も亜人種も同じですよ。」

「わ、私も、頑張ります!」



「くだらんなぁ。

雑魚ども。」



フッ、


「え?


け、剣が消えちゃいました!」


イヨが言う。


「幸大の剣が?」

王女が言う。

「何をほざいている!」

「シバイ。

貴様の負けだ。」


ネネが言う。


「この状況、どう見ても貴様らに勝機はない。」


「それが確かに一般論です。」

クノイチが言う。


「一般論などの問題ではない!

不可能だ!」


「解りませんよ?

幸大さんは型破りなお人ですから。」

イヨが言う。


「さっさと殺せ!」

ザシュッ、


「…何!?」







沈黙。


ドサッ、

敵が倒れて、敵の影にいた人間が姿を現す。


「よぉ。

期待通り、型破りな人間。


参上。」


「「幸大!」」「「幸大さん!」」


「皆、元気そうだな。」
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