Five LOVE☆
パタン…

なんとか着替えを終えて、仕事場に戻る。

「あれ?
奈留?
髪濡れてるけど…どぉしたの?」

「ん?
ちょっと…水道場で転んじゃって…
それで…今着替えて来たんです。」

「…もう…気を付けなよ? 風邪引かないようにね。」
「ありがとう…ございます。」


午前中…雅志先輩の診療のお手伝いをして、お昼休憩となった。

はぁ。

メスをワンちゃんのしっぽのところに落としちゃったときはどうしようかと思った。

「奈留!!
気を付けなよ?
全く…今日どうしたの?
いつも…こんなミスしないじゃん?」

何て明るく言ってくる先輩。

優しすぎるよ。

もっと…厳しくしてくれて…いいんだよ?

もう…私に優しくなんてしないでよ…

ツラいの。

先輩は何も悪くないけど…
先輩がいると…その優しさに甘えちゃうから。

先輩に甘えちゃうから…私も他の女先輩から調子に乗ってるとか思われるんだよ。
先輩も…ツラいでしょ?

私が…こんな目に遭ってること知ったら。

私…どうしよう…

先輩に…迷惑なんかかけられないよ…

先輩のこと…好き…だから。


気付いたときには…ある番号を鳴らしていた。

市川 真保。

中学から高校まで一緒だった友人で、私をよく守ってくれた子。

今は商社に勤めてるって聞いたけど、覚えててくれてるかな?


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