ずっと好き。
翌日の放課後。

紗綾ちゃんは海君と話をしていた。


「あっ、みら先輩、こんにちはぁ!」


紗綾ちゃんの甘ったるい声が聞こえた。

でも、私の耳には届いていない。

だって、紗綾ちゃん・・・。

何気に海君の腕に触ってるんだもん・・・。

見てるの、辛いよ。


「先輩、どうしたんですかぁ?早く練習しましょうよぉ!」


私は、つくづく思う。

パーカスにロクな後輩は入って来ないなぁ・・・って。

愛由ちゃんは最終的には理解してくれたけど。

紗綾ちゃんは理解してくれないような気がする。



ヤバイ。

紗綾ちゃんが海君の腕を触ってるだけで、嫉妬しちゃう。


この場から逃げ出したい。


この間の海君ファンの1年生の時と丸っきり一緒だ。

でも、逃げたらまた同じ。



< 69 / 136 >

この作品をシェア

pagetop