【B】君の魔法
軽く目を閉じると
今も思い出される……
あの日の出来事。
あの頃から……
君は……俺にとって
憎むべき存在だった……。
決して……
お金持ちの家に
生まれたわけじゃない。
祖父は……
それなりに地元では有名な
クリーニング店を
複数店経営していた。
両親は……
物心つく前に
事故でなくなった。
親代わりだった
祖母も……小学生に
あがる頃には、病でなくなり
残された祖父と……
ずっと支えてきた祖父の親友
中野と三人、
苦もなく、
それなりの生活を味わってきた。
ただ……
愛情の存在。
ぬくもりの存在を
知らずに……。
学校でも
決して……
目立つ存在ではない。
地味すぎず、
目立ちすぎず……。