【B】君の魔法









震えだす体。






『武流との赤ちゃんがいるの』





得意げな笑みを浮かべて
お腹にそっと手を添えた
柳さんの声が
何度も何度もリフレインしていく。




「尊子。
 尊子の自宅マンションでいいか?」




運転席に
乗り込んで口を
開いた言葉に
ゆっくりと首を振る。





「祐太……。
 一人は嫌。

 ……抱いてちょうだい……」




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