【B】君の魔法






「また逢えましたね。
 尊子さん」





えっ?





目の前に姿を見せたのは
一昨日、昨日を共にした
あの……武流さん。



「……武流……さん」

「はいっ。
 どうぞ、
 ご案内しますよ。
 最上階へ」



手馴れた手つきで
エスコートを始める
武流さん。





あっ、
待って。

ここは、
会社。





武流さんが……
会長と言うなら、
私はエスコートして貰う
立場ではいられない。




事実を
確かめないと……。
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