王子様の溺愛カメラマン
「日向くん…」


思わずベンチから立ち上がると私は日向くんに触れようとした。








――パシッ


だけど日向くんはあたしの腕を払いのけた。





え…?



「お前、気軽に男に触らせすぎ」


日向くんを見るとその瞳はいつもみたいに笑っていなくて。


日向くんからは苛立ちすら伝わってきた。


「踊ってる時もアレなんだよ?冬島のこと受け付けないって言ってたクセに…体触らせすぎじゃん」



「な……」


「俺そういう女キライ」


「!!」


そして日向くんはプイと顔を横に背けた。





え……?

なに……?

これはどういう状況?



突然、理不尽な怒りをぶつけられ再会の感動が消えていく。



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