王子様の溺愛カメラマン
「な…なに言ってるの?社交ダンスってゆうのは、ああいうもので」


「けど他の奴らはあんなにベタベタしてなかったし」


「!!?」


まるで子供みたいな理屈をこねる日向くん。






い…意味が分かんない。

何でそんな事いうの?


私はどんどん自分の顔が熱くなっていくのが分かった。





せっかく逢えたのに。

日向くんが分かんないよ。






「ひ、日向くんこそ…」


「――は?」


「日向くんだって見てたなら…もっと早く会いに来てくれたらいいじゃん!」



ずっと日向くんを探してどんなに不安で心細かったか。


日向くんが来てくれないから…


私本当は日向くんと踊りたかったのに。




すごく楽しみにしてたのに―…






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