王子様の溺愛カメラマン
「おはよエマ。エマもシャワーする?」


「…ううん、顔だけ洗う」



寝ぼけたエマはぽわんとしてる。


ドライヤーをかけながら俺が洗面所を半分譲ると、エマはバシャバシャと顔を洗った。



「タオルいる?」


「あ…ありがと~」


狭い洗面所にこうして二人並んで身支度してるとなんか新婚さんみてーだな。






「ふぁぁ…眠たい」


エマは鏡の前でオカンの化粧水を使いながら大きなあくびをだした。


「緊張でほとんど寝れなかったぁ…」


ほとんど寝れなかった?

そんだけ寝癖爆発させといて?



「嘘つけ。エマめちゃくちゃよく寝てたぜ?」


俺はドライヤーをカチッと止めると笑った。



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