王子様の溺愛カメラマン
急に肌寒く感じたのは、昨日ずっと日向くんが抱きしめてくれていたから…


その腕の中でお喋りをして、幸せだった。


このまま時が止まれば……
なんて考える自分が嫌になる。


応援するって決めたのは私なのに……なんて、ね。






私はベッドから上半身を起こした。



「寒いし早いからエマはまだ寝とけって」


「うん…気をつけて帰ってね?」





私の顔に寂しさが出てたのか…


日向くんはふっと笑うと私のほっぺにキスをした。




「おやすみ、エマ」


日向くんはクスッと微笑むと、そのまま窓から寒く暗い外へ飛び立っていった。





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