王子様の溺愛カメラマン
再会の時…!
――――――…
―――…






ミ――ン ミ――ン




高校最後の夏休み


じんわり暑い部屋で私は日向くんから届いたラブレターを読み返していた。




日向くん……


受験勉強に行き詰まった時、これを読むとパワーが出るんだ。



私の一生の…
一番の宝物だよ…日向くん。



私はポストカードの束をぎゅっ…と胸で抱き締めた後

大切に引き出しにしまった。




日向くんからの最後のラブレターからもう3日経っていた。



そろそろ…

帰国の連絡があっても良い頃だよね?


そう思うと緊張してきて…

勉強が思うように捗らない。





私はシャーペンをノートの上に置くと机に頭を伏せた。



日向くん…

会いたい……



早く帰ってきて――…



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