王子様の溺愛カメラマン
愛を誓う夜
8畳の部屋に戻ると布団が二組並べて敷かれていて


その上で日向くんはカメラのメンテナンスをしていた。





可愛いパイル地のワンピース型ルームウェアを着た私はいそいそと戸を閉める。



「お…お待たせしました…」


「おっ!お帰り、エマ」


日向くんはカメラを磨きながら顔を上げるとニコッと笑った。



「エマ、風呂めっちゃ長くねぇ?どこそんな一生懸命洗ってたんだよ」


「…………」


ど、どこってそれは…!

てか日向くん何聞いてんの!?



「わ…私はお風呂が大好きなのっ!」


「へぇ~?ドラちゃんとこのしずかちゃんみたいだな」


日向くんは軽く笑った。





てゆうか…

こんなに可愛いルームウェア着てるって言うのに、それに触れないなんて…



ショックだぁ…

ひどいよぉ



でも……

緊張してるからいつもみたいに言い返せない。


だってこの状況でそんな余裕ないもん…




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