王子様の溺愛カメラマン
「エマもすげー楽しそうだったし」


はは、と笑う俺を亮太は哀れみの表情で見た。







そこへ、最初の亮太の叫び声を聞いたのか真由美が俺たちの席へやってきた。


「なになに?昨日の話~?」


「お―真由美もちょっと聞けよ!日向どうしようもねーわ」


どうしようもねーって…



亮太は昨夜の俺とエマの話を真由美に喋りだした。


亮太の話を聞きながら、なぜか次第に真由美も亮太と同じような表情になっていった。


「な…なんだよ真由美まで」


俺はイスに座り直すと二人を見た。


「文句あるならはっきり言えよ」


回りくどいのとウジウジすんのが俺は一番嫌いなんだよ。



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