わたしの生きる道
料理本としては多く置かせてもらっているし、本屋さんのオススメというポップも出ている。

二十代から三十代の女性が次々と手に持っていくので、売り上げも良さそう。

「さて、次は少年マンガ売り場」

「あいよ」

少年マンガ売り場はちょっと緊張する。

やっぱり男性が多い…。

それでも何とか人の間を避けながら、兄の本の売り場にたどり着く。

「ふぅ…」

「あっ、菜月さんの本、全部平置きされてるね。それにオススメのポップもあるよ」

「うん。売れてるみたいだし、一安心かな」

そう言いつつ、またケータイで写真を撮る。

「さて、最後はおねぇの所」

「はいはい」

早々に少年マンガ売り場から脱出し、今度は趣味の本の売り場に行く。

母と姉の本は割と近くに置かれやすい。

どちらも趣味だからなぁ。
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