白いジャージ7 ~先生とプールサイド~




「あれ?」




何度も何度も説明書を読んで確認。



ひざの上に乗せた検査薬。






「あれ?」




妊娠の可能性を示す印は出ていない。


でも目を凝らせば見えるような気もして。



やっぱり先生と一緒にすれば良かったと思った。





子供が欲しいと願うあまりに、線が見えただけじゃないかと何度も何度も目をこする。






「出てるよね?」



ひとりで検査薬に話しかけたりして。



先生が帰って来る頃には、線は少し濃くなっていた。







「ただいまぁ~。どした??」




先生の後ろをくっついて歩く。




手を洗う先生の背中にくっついてみる。







先生、赤ちゃんできてるかもしれない。





どうしよう。



嬉しいのに、先生にどう伝えていいかわからない。






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