もう会えない君。
「あっ!悠くん、おっはよ!」
ハツラツとした声が教室中に響いた。
「げっ…」
面倒臭そうに溜息を吐く悠。
そんな悠に後ろから飛び付く女の子。
悠の知り合い?
それとも友達?
首を傾げて二人を見つめている私。
「お前、諦めたんじゃねーのかよ…」
呆れ顔で女の子に問う悠に女の子は首を左右に振り、満面の笑みを見せた。
諦めたんじゃない…って事はもしかするともしかして?
悠に告白したって事で解釈していいのかな。
「そう簡単に諦められないよっ!好きなんだもん…」
女の子の照れ臭そうな言い方が可愛らしく見えた。
だけど、私は彼女の言った言葉に芯の強さも感じた。
振り向いてもらえなくても好きで居続ける彼女を見て、私は想いを伝える事すら出来なかった。
それに本当に駅前に居た女の子が隼の彼女なのかも定かではない…。
私は本人に確認したわけでもないのに勝手に諦めているだけなのかもしれない。
彼女みたいに素直になりたい。
駄目でもいい。
振り向いてもらえなくていい。
大事なのは気持ちを伝える事。
自分に素直になる事、それが出来なきゃ元も子もない。