チューリップの王子様

しばらくキスを交わしていると、部屋の扉がノックされた

2人でビクッと反応して唇が離れる


「…どーぞ」


ちょっと不機嫌な声で、グレイ様が入室を許可すると扉が開く

私はすばやくベッドから降りて、身なりを整える


「おはようございます」


入ってきたのはレインさんだった

そして、少々不機嫌なグレイ様と、頬をピンクに染めた私を交互に見てレインさんが口を開いた


「お邪魔したみたいで…すみません」


苦笑いのレインさんを見て、更に恥ずかしくなった私


「えっと…あ!ちょ、朝食をお持ちしますね!」


そう理由を付けて、慌ただしくグレイ様の部屋を飛び出した

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