秘密のMelo♪y④*ウィーン編㊦*

…あ、あれ。

なんで自信なくなってるのあたし。


思わず、あたしよりあたしをよく知ってるだろうかっくんを恐る恐る見やってしまった。


「まあ多少種類は違うけど…」


「ほっ。よかった。…………ってちょっと」


え? え、そんなわけ…なくない…?

てか種類違うってなにさ。

どういう意味さ?


今にもかっくんに詰め寄ろうとしたそのときだった。


―コンコン


「お食事の支度が出来ました」


「坂本しゃん…」


「? どうかなさいましたか?」


「いいえ…。ありがとおございました…」


「…?」


ひたすら首を傾げる坂本さんに力なくお礼を言って、ほかほか湯気が立っているお昼ご飯をちまちま口にした。

うふふ…。フレンチだぁ。

真っ昼間っからフレンチだぁ。

えへへへへへへー。


「ね、楓…。真緒のって、暴走癖というより崩壊癖…」


「響きが危なそうだからそれはやめろ」


あ、このソース美味しい。

なんだろう。甘酸っぱいな…あ!


「青春の味」


「…どうしよう…面白い」

「笑うな。今笑ったらあかん!」


「それとも初恋の味?」


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