パラレルライン



「そんなに悔しかったか?」


龍太郎はカバンを手に取って
帰る準備をし始めた。


「別に?」

「あっそ?…俺帰るわ」



龍太郎はそう言って
じゃ、と片手を挙げた。




悔しいって

何に?


『そんなに悔しかったか?』


『わたしが龍太郎くんのこと
好きになってもいいよね?』



あーばかばか!

悔しいのは打たれたから…
そうに決まってるじゃん…





< 100 / 102 >

この作品をシェア

pagetop