ナルシー少年☆蛍斗くん


もう、元には戻れないのかな?そんな事を思っていた時、

「矢恵、」


突然歩みを止めた蛍斗がクルリとこちらを振り向く。

私は話をするチャンスだと思い、すぐに顔を上げた。
なんでもいいから、いつものように会話がしたい。

笑っちゃうくらいくだらなくて、楽しい会話。


だが

「「かれ」ルルルルルル〜♪」


蛍斗の声を遮(サエギ)るかのように私の携帯が音を鳴らした。


携帯なんてどうでもよくて、蛍斗の言いかけた言葉の続きが気になる。




「出たら?」


でも、そうもいかなくて渋々携帯に出た。




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