ナルシー少年☆蛍斗くん


「亜杜がふられるなんて…」

こんなに可愛くていい子なのに。



「あ、亜杜が悪いの。蛍斗のこと恋愛対象として好きだったわけじゃないのに告白したから。」


「そうなの?」


「うん。」


蛍斗の話をするうちに亜杜の涙も次第に晴れていく。

「亜杜ね。蛍斗と仲良くなるにつれ、気づいたんだ。」

泣き顔ながらも、ちょっとだけ笑う亜杜は物凄く綺麗だ。


「蛍斗と付き合ったら幸せになれるだろうなぁって。」


蛍斗と付き合ったら

幸せになれる?


どうだろう。
自己中でナルシストで俺様。


だけど少しはわかるかも。
蛍斗は優しい。
好きな人は大切にしそうだ。

なんだかんだ言っても、幼なじみの私まで気にかけてくれるんだから。




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