この世界は残酷なほど美しい


僕はどうしたいのだろう?
ウジウジ悩んで、やっぱり僕はどうしようもない青虫だ。



「莉子はまだ初恋の人を追っているよ。きっと逢えるまで待つんじゃないかな。キミは…莉子のこと好き?」




包まれる煙草の甘い匂い。
最初はその匂いに抵抗があったが今ではもうすっかり慣れてしまった。
これが中毒というものか。



「あの…莉子を好きでもいいのでしょうか?」




「それは自分で決めたらいいさ。頑張って頑張って、頑張り続けたらきっと良い答えが見つかるんじゃないかな?」




頑張って、頑張って。
負けそうになっても頑張って。
頑張り続けたらきっと何かが見つかる。


僕は頑張ることが好きでは無かった。
意味のないことをしても自分にはプラスにならないと思っていたから。
でも何か目標があったら。
手に入れたいものがどうしてもあったら。


人間誰しもが頑張れる…そんな気がした。




「僕は…頑張ります」




結果がどうあれ…
僕は莉子を好きになれたことに誇りに思う。






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