この世界は残酷なほど美しい


父さん>僕。
これは一生変わらないのか。
父さんは僕が生まれる前から有名なアーティストで。
アーティストと言っても有名なカメラマンだけど。
僕が生まれた時は新聞にもそれが載ったと母さんが言っていた気がする。
たまにテレビにも出ていたし、ご近所さんの噂の的となった。だから高層マンションに引越してプライバシーのある環境を選んだ。
その為僕は父さんと遊んだ記憶がない。


なぁ、先生。
これって父親としての責任を放棄してるってことにならない?

あとさ、母さんが死ぬとき見送りに来なかった父さんは家族の責任も放棄したってことにならない?


そんな父さんのどこが偉いんだよ。




「…僕は、父さんみたいには絶対なりたくない」




「流星…」




「母さんに悲しい思いをさせた父さんを許すことなんかできない。いつも仕事ばっかで家族のことなんか考えてなくて…!」



「流星、それは違う。お前の母さん、美羽にとってどれだけ雅の存在が大きかったか…」




そんなの…知りたくもない。





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