この世界は残酷なほど美しい


それは僕にも分からない。
だって彼女が欲しいなんて思ったことがないから。



「さぁ…ね。でも彼女ができたらお祝いしてよ」




「分かった。赤飯炊いてやる」



蓮は白い歯を見せて大きく笑った。
僕もそれにつられて笑う。
すると遠くから蓮を呼ぶ声が聞こえてきた。



「れーん!」




叫びながら教室に入ってきたのは蓮の彼女の足立花音(あだち かのん)だ。
花音は一言で言うと今時の女の子。
白いカーディガンに大きめのリボン。
そして左手には幾つものアクセサリー。
濃いめのメイクは花音によく似合っている。

見た目はすごく怖いイメージだけど中身は優しくて気遣いができて、お菓子作りが趣味なのだ。

他人は見かけによらないとはこのことを言うのだろう。


それに蓮ともかなりお似合いだ。
蓮も学年一かっこいいと評判だし、スポーツも学力も優秀。
だが欠点は少し音痴なところ。


「おっ!花音」



蓮の学ランから覗くシルバーアクセサリーがきらりと反射をし、僕の視界をおかしくさせた。




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