ショッキングピンク×リボルバー
ドームからライヴツアー、始まって
私は、マキちゃんと一緒に見に行った
… 真っ暗闇に、レーザーとか走って
ドラムとベースが響き渡る中
後ろの画面に、"CheaーRuu"って
でっかく何度も表示されて
メンバーのシルエットだけが
キーボードの音みたいのと一緒に
点滅して浮いてて…
" Grain-Growth "
そう彼が、
機械通したみたいな、
低くかすれる声で言って
埠頭、工場の
煙突の炎とかみたいな景色が
後ろにバーッと映って…
お客さんの歓声で
――― ドーム中の、空気が 震えた
私は…
緑川さんの言った
『 灰谷がいなかったら、
青山はとっくに"Azurite"へ
戻っちゃってたと思うよ 』って
あの言葉を
―― 彼に頼まれて
やっと出来上がったセーターを
胸に抱きしめながら
すごくすごく、実感したんだった…
『 … これが今の俺の " 普通 "だから 』