ショッキングピンク×リボルバー





そのまま彼は
テレビのラックの下の引き出しを開けて

油性のマジックを出して、
青山さんに渡した



彼がアゴで、アズさんを
もっと部屋の奥へとうながす


ひょこひょこと
アズさんはベランダに出て、隅に隠れた




トタトタと、青山さんの足音

テレビではハモさんが
『 今日はバレンタインですね 』
とか言ってる




じっとした




なんか、玄関の方で
少し興奮ぎみで話す、
ピザ屋さんの声が聞こえる

青山さんが
『 ありがとうございます 』
とか言ってて…





ピザ屋さんの
『毎度ありがとうございました〜!』
その声の後に
バタンとゆっくり、ドアが閉まって



青山さんが戻って来ると
彼が、私から手を離してドアに行き
鍵とチェーンの 音をさせた




「 …サイン…? 」



「 うん 」








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