春 ~風が吹いたら~

あたしが背を向けて、ドアを出ようとすると、




『そうですね。菊原さんでしたっけ?彼女に辞めてもらい』




奥の物置から、人が出てきたみたいだった。

















『たいと言った人たちには、全員辞めてもらいます。出ていって下さい。菊原さんには、ここに残ってもらいたいので。あと、菊原さんが乱暴だとかいうのは、沼口さんが言ったように、理由があり、皆さんの誤解ですから。』




あたしが振り向くと、そこにいたのは仁だった。







『仁…』






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