明日が欲しい
エピローグ
 



私、妹の木村郁美です。


お姉ちゃんが天国に逝ってしまってから2年、私は今、高校生活最後の日を迎えていた。


今日は卒業式。


めちゃめちゃ辛かったけど、パパやママ、森川のお兄ちゃん、それに幼なじみの山崎幸次郎君が支えてくれたから、私も頑張れた。


私は、お姉ちゃんと同じ病気の人の役に立ちたいと、最初は骨髄バンクに入ろうかとも考えていたの。


でも、今の現状、もっとも深刻なのは、ドナー登録者がまだまだ足りないって事なので、それを世間の人に知って貰うお手伝いの出来る職業を選択した。


私が選んだのはアナウンサー。


その為に、この春から東京にある、アナウンススクールに通う事にしました。


幼なじみの山崎君も、頑張れって応援してくれてる。


私が大阪から香川県に引っ越して来た時、隣に住んでいた山崎君。


毎日、竹刀を持って剣道の練習をしていたっけ!


今じゃ、剣道部の主将を務め、全国大会で優勝して、この春からは東京の大学で頑張るんだ。


いつも側に居てくれて、いつも励ましてくれた、私の大事な幼なじみ。




 
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