引っ込み思案な恋心。-2nd
もはや高レベルすぎる対決で、私には分かんないんだけど……。
「よーし!あとは最後のリレーまで出番ないし、じゃんじゃん応援するよ〜。次は…、柚達のむかで?」
「その前に倉本の障害物競争なかったっけ?」
「そう言えば、あかねちゃんも障害物なんだけど、この前倉本くんと二人で楽しそうに練習してたよ」
「マジで!?」
クラスの人の応援をしながら、映美佳とあゆとたくさん話した。
途中で倉本くんが障害物競争を走っていて、この結果もまた3位。
あゆは『アイツ本当、中途半端大好きだよねー』とか言いながら大笑いしていた。
「あ、そろそろむかで競争呼ばれるんじゃない?」
「もうそんな時間?」
「柚、行っとこうよ」
「うん」
スクっと立ち上がった映美佳に言われて、私もゆっくり立ち上がった。
するとその場に座ったままのあゆが笑顔で私と映美佳を見上げた。
「応援してるよ〜。頑張ってね」
「ありがとう!」
手を振るあゆに私も手を振り返して、入場門に向かった。