引っ込み思案な恋心。-2nd

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「ゆーーずーーーっ!こっちこっち!」



「あかねちゃん、待ってよー」



「ココでクラス割りが見れるみたいだよー」






夏休みに入って一週間して、初めてあかねちゃんと塾に行った。





その時に『今の学力を知りたいから』ということで、テストを解いた。






それから数日。




2回目の塾からは、学力別にクラスを分けてそれぞれ勉強することとなる。





確かこの塾は、Aクラスから順番に成績の良い順で分けてるんだっけ…。






「あ…、私、Aクラスだね」



「さっすが柚!優秀クラスじゃん!!私は……、Dクラスかあ。…まあフツー?」



「クラス違っても、終わる時間は一緒だよね?じゃあ終わったら一緒に帰ろうよ」



「そーだね!今日は終わるの3時だし、またM小の近くのカフェでお茶しよーよ」



「あっ、いいね。暑いから冷たい物飲みたいかも」



「よしっ、決まり!それじゃーお互い頑張ろーねー」






私はあかねちゃんに手を振って、Aクラスの教室に向かった。








…実は塾に通おうと思ったのは、あかねちゃんに誘われたから…というのもあるけど、もう一つ理由がある。






拓が『私と同じ高校に通いたいから』と、得意の走りを頑張るために陸上部に入った。





拓がそこまで私との将来のことを考えてるとは思わなくて…





私も私の出来ることを頑張ると、拓に誓った。





そのために…とりあえず自分の進みたい道を探そうと思った。





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