すれ違い恋愛
どこに向かってるんだろう?と思っていたら、着いた先は学校の屋上。
小中学校の時は鍵が掛けられていたから、屋上にくるのは生まれて始めて。
興奮しない訳がなくて、叫びたい!走り回りたい!という気持ちを必死で抑える。
ふと彼の綺麗な顔を見てみると、何かを考えこんでいるような難しい顔をしていた。
「…あ、の」
シンとした空気に耐えられなくなって、思わず話しかけてしまった私。
「ん?」
あの日から何度も頭の中でリピートされていた彼の声。
また聞ける日が来るなんて思ってもみなかった。
「痴漢から、助けてくれた方ですよね?」
「え、まあ」
覚えてくれていた嬉しさに、思わず頬が緩んだ。