鬼畜王子のメイド様。



「…もう少し…そばにいて」


私は普段こんなキャラじゃないはず。
口悪いし、特に雨宮には。


だから雨宮、びっくりしてる。
私の口からそんな言葉が出るなんて。


「…とりあえず寝ろ」


顔だけ残し布団をかぶせてくれた。


そしてぎゅっと手を握ってくれた。


「手、熱いな」


そう言いつつも離れないように、優しく、包み込むように握ってくれた。

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