永遠の約束-聖母の涙-





 連れてこられたのは洋食専門店。


 建物の造りなどからして、なんとなく嫌な予感はしていたのだ。


 店の中に入りメニューを見た瞬間、深青は驚きのあまり目を見開いた。


 だが、入ってしまったものの、店から出るわけにもいかず、深青はもしものためと経費用に渡されていたお金を使う羽目になってしまった。





 一番安いランチメニューで2500円。


 そんなの高校生が払えるわけなんてないじゃない!





 心の中で、そう叫びながらも深青は心の中でシクシクなきながら、とてつもなく美味しいランチを頂いたのだった。





 由緒正しい子女が通う学校。


 その意味をこの時、深青は嫌というほど思い知らされたのだった。





「では、私はカフェで持ち帰り用にしていただきますから、お付き合いいただけますか?」


「あ、はい。それなら―――…」





 深青はそう言うと、真理亜と一緒にカフェテラスへと向かった。





< 34 / 102 >

この作品をシェア

pagetop