永遠の約束-聖母の涙-
自分たちがいる校舎を抜けたレンガ造りのタイルが敷いてある道をゆっくりと歩いていく。
その両脇にはバラの華が咲き誇り、置くには軽いテラスも設けられている。
まさしくお嬢様学校。
そう言わずにはいられないほどの庭の広さと美しさだった。
だけど、こんなに優雅で綺麗な学校なのに、ここの生徒が犠牲になっている。
唯一助かっていると思うことは、犠牲者になった子たちが皆、校内ではなく外で見つかっているということ。
校内の中というと、すでに敵は校内に入っている恐れがあるが、それだけは回避できているのではと、深青は希望的な観測を少しは持ちたかった。
レンガ造りの道を越えたそこには、広々としたテラスがあり、いくつもの上品なテーブルと椅子が並べられている。
お昼休みに入ってから、それほど経ってはいないが、すでにいくつかの席には生徒たちが座り、談笑しながら食事をとっていた。
す、すごい…
深青は真理亜を待っている間に、座っている生徒たちの食事を見て驚く。
カフェと店の名前がなっているから、てっきり軽食のような感じだと思っていたのだが、出されている食事は、深青が洋食専門の店で出されたメニューとほとんど変わらない。
やはり、ここの学校にあるものは、全て高級でカフェだから、少しは手軽だろうと思ったこと自体が間違いなのだと深青は思った。