永遠の約束-聖母の涙-
「そう! よかった~!
それを聞いて、安心したわ。真理亜のことだから、私のことを気にしてパーティーに出ることも後ろめたく思っていたのではないかと思ってたのよ」
「お、お姉さま?」
急にコロッと表情が変わった友恵を見て、真理亜が不思議そうに聞いてくる。
「さっきの言葉は消せないわよ。
ほら、携帯にも録音したしね」
誇らしげに携帯を見せる友恵。
その携帯からは、先ほどの真理亜の声が流れていた。
「お、お姉さま……、騙したわね」
「騙してなんてないわ。
人聞きの悪い。
ただ、少し演技をしただけよ」
「同じじゃないですか! もうっ!」
プゥッと頬を膨らませて、恨めしそうに友恵を見る真理亜の姿を見て、深青の中にほんわかとした温かい気持ちが流れ込んできた。
二人の姿は、本当に仲のよい姉妹でしかなくて、血のつながりがないなんて思えないほどだった。