とある男子校のバカ過ぎる日常
「大丈夫?倒れたって言ってたけど…」
あ。何か俺でも、この人が美人って言われてんの分かる気ぃーする。
柔らかそうな茶色の髪に、同じ色の優しげな瞳。
耳に髪を掛ける仕草がなんとも…色っぽい。
「あぁ。大丈夫っす。寝てれば治ると思うんで」
「貧血だと思うわ?運ばれて来たとき下瞼見させて貰ったけど、白くなっていたから…」
「あぁ、そっすか。俺、貧血持ちなんですよ。すいません、ご迷惑掛けました」
俺の薄っぺらい謝罪に、
「保健室の先生は、体調を崩した生徒を良い状態に戻すのが仕事よ?迷惑なんて掛かってないから。安心して?」
ふわりと笑った三浦先生は、俺から見ても魅力的だった。