とある堕天使のモノガタリⅢ
~ARCADIA~
右京は凹んでる時、無口になる。
─これは“キスしたい”って合図。
忍の睫毛が伏せられたと同時に唇に柔らかな感触。
─優しく啄むようなキスは“愛してる”の合図。
角度を変えて次第に深くなるキスに忍は吐息を漏らした。
─噛み付くようなキスは“今すぐ抱きたい”って合図…。
それに応えてしまう自分は右京に甘いのかもしれない。
忍はその場で一枚ずつ脱がされて、気が付いた時には太股を這い上がる右京の手に翻弄させられていた。
「右京…ぁッ…待って…」
「なんで…?」
「ここじゃ嫌よ…」
「…ん…少しだけ…」
低く艶のある声で囁き、妖しく光を増す紅い瞳…。
忍は“マズイな”と思いながらも抵抗出来なかった。
─そんな右京も受け入れたい。
突然何かのスイッチが入ったかのように痛い程強く腕を掴まれて寝室に連れていかれた。
グイッと髪を引っ張られ上を向かされると荒々しく口内を犯す。
右京はまるで余裕が無く、何かを振り払うように自分を求める。
忍の身体を押さえつけ、味わうように舌を這わす右京。
「…拒否れよ…忍。喰われてもいいの?」
「…いいよ。その代わりちゃんと味わって…私を…」
乱れる吐息の合間にそんな会話を交わす。