とある堕天使のモノガタリⅢ ~ARCADIA~




翌朝まだスヤスヤと眠る右京をベットに残し、忍は自分の部屋に戻った。



手早くシャワーを浴びて着替えを済ませると、まるでタイミングを見計らったかのようにニックから電話がかかって来た。




『おはよう、シノブ。クロウの調子はどうだい?』




『大丈夫です。それよりもう行きますか?』




『俺はいつでも。』




『では5分後にロビーで。』




そう告げて受話器を置くと取材へと出かける準備をして廊下に出た。




まだ早朝なだけに空気も冷たい。




忍はパーカーのジッパーを上まで引き上げ、少し身震いをした。




ロビーへ行く前に右京の部屋を訪れたが、まだ彼は裸のまま気持ち良さそうに寝息をたてている。




「右京…?」




「…ん~…?」




「ニックとコロッセオに行って来る。…まだ寝てる?」




「うん…眠い…」




もぞもぞしながら眠そうな右京がかわいい。




「おやすみ、右京。」




忍は額にキスを落とし立ち去ろうとしたら、グイッと腕を引かれて右京の上に倒れ込んだ。




「キスする場所が違う。やり直し。」




薄く開いたオッドアイで軽く睨まれ、不覚にもドキッとしてしまった。




─…寝起きの右京って色気有りすぎ…




仕方なく唇にキスをするとギュッと抱き締められた。





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