粉雪の舞う夜
約束を交そう
ふと、私は気になった。

家の帰り道にある小さな公園。


その中のブランコに、誰かいる。


「こんな寒いのに?」


変な人だなぁ。と思いながらも私は、気になって公園へ入って行く。


その時、お婆ちゃんが言った、あの言葉が頭によぎり私の足をとめた。



『聖なる夜に雪が降ると、奇跡がおこるんだよ』


聖なる夜って、クリスマスってことだよね?


そして、今まさに雪が降ってる。


“奇跡”が起こる。



「……まさかね?」



『人によっては、起こらない。人によって違う奇跡がある』


もし、私に“奇跡”が起こるとしたら、どんな“奇跡”に、なるんだろう。


私は、何かを求めているのだろうか?


何かを、期待しているのだろうか?


ゆっくりと、歩みを進めていく。


ゆっくりと確実に、そこにいる誰かに近寄る。


キュッと、雪を踏む独特な音をたてながら、近寄る。


その人の背後で、私はいったん足をとめてみせる。
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