鉄の救世主(くろがねのメシア)
被災者達の小学校への誘導が終わった。

「ふぅ…」

豊田がしゃがみ込む。

流石に疲労の色が濃い。

出動から6時間が経過しようとしている。

僅かな休憩だけで、まともに食事もとっていない。

如何に鍛え上げた戦術自衛隊の隊員とて、体力に限界はある。

「もうすぐ日が暮れる。少し休憩しておけ。夜になったら交代で小学校周辺の警備にあたる」

小川が言った。

「それなら小川分隊長が先に休憩と手当てを!」

豊田が立ち上がって言う。

「そうですよ!分隊長は怪我しているじゃないですかっ!」

麗華も小川に休息を勧めた。

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