男装美少女
物音に気づいたのか、晴が下りて来た。




理事長らしき人は、晴を見るなり目を見張るようにして、




「ハっ、晴。何でこんなところにいるのっ。」




さっきまでの落ち着いたトーンの声から女の人のような声になった理事長。





「姉貴?」




あねきっ!




「もっ、もしかして姉弟ですか?」




さすが姉弟と言わんがばかりのように、2人は息もぴったり頷いた。





「俺ら、双子。」




「あたしら、双子。」




悲しいくらいに息ぴったり………。




双子?ッて一緒に生まれてきたアレ?




それ以外無いよね。





「って、ええええええええええ。」





少しの沈黙から坊主の黒スーツの人が、理事長に話しかけて、理事長は「分かってるって」といった。




そのあと、あたしたち五人でテーブルに座った。




「挨拶が遅れましたが、私桜ヶ丘学園の理事長をさせていただいている、桜井 雅と申します。」




お辞儀をされたのでこちらもお辞儀した。
< 34 / 64 >

この作品をシェア

pagetop