愛に命を語りましょう~I may tell~
「どなたか、いませんか?」

一階から声が聞こえてきた。
こんな天候の悪い時に、お客様?
不審に思い、そっと廊下から見下ろす。

知らない顔の男が二人。
服は濡れていて、ボロボロだった。

「まあ…」
慌てて階段を駆け降りる。

「こんな日に。
怪我まで!
どうぞ座ってください」

勧めると彼らは怪訝な顔をした。

そして黒髪の男が口を開く。


「なんだ、これは」
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