愛に命を語りましょう~I may tell~
「え?」

一瞬、耳を疑う。
目まで怪我したのかしら。
暫く彼と椅子を交互に見ていた。

しかし、このままではいけないと無理に座らせる。

「この態勢は楽だ…」
もう無視することにしよう。洗面所に応急箱があったはず。
枝南は走って取りに行った。
戻ってくると彼らは私の知らない言語で話し合っている。

「消毒しますよ」
もう一人の桃色髪の男の膝に消毒液をつける。すると、彼は勢いよく立ち上がった。

「何するんだ!
怪我人にまた痛い思いさせるのか!」

「怪我してるなら尚更、消毒した方が…」
もう意味がわからない。
でも、怪我人放って置く訳にはいかないし…。

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