忠犬彼氏。
「次の授業何だっけ?」
「確かアレだよ」
「アレじゃ分かんないよ」
「数学」
「おー、美那都ありがとう」
美那都遂に復活か。
良かった良かった。
あんまり長期間
“墓穴、ギャハハ”
とか言ってると確実に読者さんに存在忘れられるからね。
「教室戻ろう」
私たちはぞろぞろ教室に戻った。
あ、そうだ。
「ねぇ下駄箱見ていい?」
「え?ああ、うん」
日課を忘れるところだったよ。
危ない危ない
自分の下駄箱の蓋を開けると
バサバサバサーッ
と、手紙が勢いよく落ちてきた。
「相変わらず、デスネ」
「うーん」
あ、呪いの手紙。
「でもこんなに貰っても返事返せないし
あんまり貰っても何か気持ち悪い」
「おっ、女王様降臨デスカぁ?」
「美那都、その言い方ウザいから止めろ」
「あーい」
っつか美那都私の女王様の噂知ってんの?
知ってたなら言ってくれれば良かったのに……。