眠り王子×無関心姫②【完結】



『舞憂のお母さん、舞憂は変わりないですか?』

『え、ええ。ドクターはいつ目を覚ましてもおかしくないって言ってたんだけれど。』


そっか…




「チッ…やっぱ、疲れてんだよ。」



あ、日本語…



「日本語、話せるんだ?」

「あ゙?そりゃそうだろ。あんただって英語話せてんじゃねえか。」



口が悪いなあ。

まあ、軽穂たちもなかなか悪いけど。




「あたしは、舞憂に教えてもらったから。」

「ふーん。俺は舞憂のために勉強したんだよ。」



え、舞憂のため?


「家にいても、舞憂が日本語話せるように。舞憂が日本が1番好きなのは知ってたし。だいたい、仕事んときに日本語なんか使わねえし。」




家…

てことはやっぱりお兄さんか弟かな。


それとも―――?






『シン、いったんホテルに行こう。荷物を置いてこなければ。』

『…はい。』

『夜になったらまた来るよ、』

『ええ……』




ダンディなほうの人はやっぱり舞憂のお父さんかな。


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