眠り王子×無関心姫②【完結】



軽穂は苗字が天智だから、一番前の席に座らされてた。


あたしは運良く、1番後ろ。



まあ席なんか関係なく寝るつもりだったけど。


ふわああ、とあくびをして机に突っ伏そうとしたときだった。





「ねえ、あんた!」



へ。


耳元で、「あんた!」って叫ばれた…





「………あたし?」



顔を上げたら、そこには一人の女の子。


いや、もう女って言うべきなのか。



金に近い茶髪に、元の顔が分からないほど濃い化粧。

爪はゴテゴテとラインストーンで飾ってある。

耳にはおおぶりのピアス。




「そう!あんた!」

「え、誰…」



知り合い?

いや、まさかね…



< 330 / 376 >

この作品をシェア

pagetop