眠り王子×無関心姫②【完結】
軽穂は苗字が天智だから、一番前の席に座らされてた。
あたしは運良く、1番後ろ。
まあ席なんか関係なく寝るつもりだったけど。
ふわああ、とあくびをして机に突っ伏そうとしたときだった。
「ねえ、あんた!」
へ。
耳元で、「あんた!」って叫ばれた…
「………あたし?」
顔を上げたら、そこには一人の女の子。
いや、もう女って言うべきなのか。
金に近い茶髪に、元の顔が分からないほど濃い化粧。
爪はゴテゴテとラインストーンで飾ってある。
耳にはおおぶりのピアス。
「そう!あんた!」
「え、誰…」
知り合い?
いや、まさかね…