百もの、語り。


「それ、今更過ぎるだろ!」

彼は笑い始めた。


多分きっと、
あの時もテレビを通して来たんだろう。

呪いのビデオは、見てなかったけど。

そういうチャンネルもあるんだろうな。

勝手に納得して、
俺はチャンネルを回し始めた。


色々、映っている。


俺の通っている学校が
ニュース番組に登場していた。

見ていると、どうやら俺を含めた参加者が
みんな行方不明らしい。


「今ここから顔出したらどうなるかな?」

「普通に不気味だから、やめとけよ?」

ホラー番組を作り出そうとしたら、止められた。


確かに、いきなりお茶の間に登場は駄目か。


俺たちはまた、チャンネルを回し始めた。


死んだんなら、
開き直ってそれなりに楽しもう。

そう思った。



【選択051・終】


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